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アリアケジャパン


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http://business-analysis.hateblo.jp/entry/2013/08/17/155305
企業名 アリアケジャパン(2815)
総評 高水準な利益率に加えて、優位性のある事業で実績を拡大させており、今後の成長も期待できると予想される。また、主力ユーザーである外食業態の市場環境は悪化しているが、一方で市場拡大が続いている中食向けユーザーへの供給も行われており、リスクヘッジがとられていることから財務の安定性に加えて事業活動でも安定性があると考えられる。
将来予測 今後も国内の食品関連市場を取り巻く環境は悪化こそすれ改善されることはないと予測されるが、その中で自社生産よりもコストカットが可能な同社の製品に対する需要は今後も高いと予想される。これまでの業績推移も高い水準で推移していることから、今後も拡大傾向で成長することが予測される。
事業・業績の概況 同社は、業務用の液体天然調味料(構成比76.4%、前年同期比106.6%)、粉体天然調味料(構成比11.2%、前年同期比93.5%)、液体スープ(構成比8.7%、前年同期比95.4%)、その他(構成比3.8%、前年同期比109.0%)で構成されている。
主な取引先として大手中華系チェーンや弁当チェーン、CVSベンダー、個人店など規模に関わらず、かつ外食と中食の双方に供給するなど食シーンを選ぶことなく供給している。また加工用として食品メーカーへの供給も行われている。
近年は技術力の高さとメニュー提案力に加えて安定供給の面で優位性を背景に実績を拡大させている。
事業環境
ポジショニング
同社の主力は国内業務用調味料事業で、特に味のベースとなるガラスープやブイヨンなどでは最大手であると見られ、競合企業にはキリン協和フーズやキスコフーズがいる。ベーススープやブイヨンなどは個人で製造するには手間や材料費が嵩み、大手チェーンになると味の均一化などが課題となるため人件費や原料費削減安定供給などの面で同社の商品のニーズは高い。スープ以外に使用できるメニューバリエーションも広く、外食に限らず中食にも供給されており、幅広いユーザーに使用されているため市場は安定した需要に支えられている。
主な株関連指標(2013/8/19時点)
株価 年足最高値 年足最安値 時価総額
2,316円 2,470円 1,556円 75,985百万円
一株配当(実) 配当利回(実) PBR PER
45円 1.94% 1.59 19.46
業績推移(単位:百万円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益
2009年3月期 21,736 2,890 1,830
2010年3月期 22,893 2,902 2,967
2011年3月期 27,051 3,783 3,484
2012年3月期 31,516 4,940 4,896
2013年3月期 33,591 5,475 6,408
2014年3月期(予) 37,600 6,300 6,800
各種指標
安定性 流動比率 350.0% 短期的な安全性に問題はない。
自己資本比率 85.2%
収益性 営業利益率 16.3% 資産回転率は低いが、営業利益率、ROA共に非常に高く収益性は高い。
資産回転率 61.5%
ROA(営業利益ベース) 10.0%
成長性 売上高成長率(予) 111.9% 業績推移からも売上高、営業利益共に高い成長性となっている。今期は投資が少ないが来期の投資予定は十分な水準
営業利益率成長率(予) 115.1%
設備投資状況 76.0%
売上高研究開発費比率 1.0%
昨期との比較 売上高対前年比 106.6% 売上高の上昇分以上に営業利益の上昇が著しく、営業利益率が高まる傾向にある。
また業界平均から見ても低い販管費が利益率の高さを押し上げる要因となっている。
営業利益対前年比 110.8%
営業利益率(今) 16.3%
営業利益率(昨) 15.7%
売上高売上原価率(今) 67.5%
売上高売上原価率(昨) 67.8%
売上高販管比率(今) 16.2%
売上高販管比率(昨) 16.5%
経常利益営業外損益率(今) 14.6%
経常利益営業外損益率(昨) -0.9%
主な各指標の解説
1.株関連指標
分析には特に使用しませんが分析時点での指標を記載してあります。

2.各種指標
①流動比率(=流動資産÷流動負債×100)
120%以上であれば短期的には安全な企業であると判断しています。
②自己資本比率(=純資産÷資産×100)
20%程度以上あれば問題ないと分析しています。
③営業利益率(=営業利益÷売上高×100)
5%以上なければ収益性が低いと判断しています。
④資産回転率(=売上高÷資産)
1倍程度を目安にし、大幅に少ない場合は資産を効率的に使用できていないと判断しています。
⑤ROA(=営業利益÷資産×100)
営業利益を対象として分析しており、5%以上あれば収益性のある企業であると判断しています
※ROEは自己資本比率が低くなれば相対的に上昇する指標のため本分析では使用しません。また営業利益ベースで分析する理由は本業での収益性を見るためです。
⑥売上高成長率(=来期予測売上高÷今期売上高×100)※営業利益成長率も同様の期を対象
⑦設備投資状況(固定資産の取得金額÷減価償却費×100)
100%を割るのであれば設備の充実度が昨期よりも減ると判断しています。
⑧売上高研究開発費比率(研究開発費÷売上高×100)
5%を超える企業は将来のための投資を積極的に行っていると判断しています。
⑨経常利益営業外損益率(営業外損益÷経常利益×100)
本業以外の収益が経常利益に占める割合を分析しています。
⑩その他の昨期との比較項目の計算式
売上高対前年比(=今期売上高÷昨期売上高×100)、営業利益対前年比(=今期営業利益÷昨期営業利益×100)、売上高売上原価率(=売上原価÷売上高×100)、売上高販管費率(=販管費÷売上高×100)